クッキングパパ
(詳細タイトル忘れましたが、春のカルボナーラか何かだったと思います
私は子どもの頃、TVアニメで見て以来クッキングパパのファンです。
不定期ではありますが単行本も購入しています。
その単行本の中で印象に残っているのが、田中夢子さんのイメチェンです。
彼女、夢ちゃんといえばクッキングパパ連載開始当初はサラリーマンである主人公・荒岩一味の班に勤務していたマドンナ。
同僚だった田中と結婚して、出産する際には肩に付くかつかないかのボブカットにしたことがありますが、産後は結婚前と同様に、ロングヘアにして後ろで1つにくくっているのが定番でした。
そんな彼女がある日、春になっていい風が吹くようになったと自宅マンションで感激しているシーンからイメチェンのエピソードは始まります。
夫に、美容院に行きたい旨を伝えて息子の世話を頼むシーンがあるのですが、その時点ですでにバッサリ切りたいというような文言が出ていました。
夫である田中が切らなくてもいいよ、というのですが、私も同感。
夢ちゃんといえばロングでしょう?ショートヘアの夢ちゃんなんて全然想像つかない!と、ショックさえ受けていました。
夢ちゃんの元同僚で親友のけいこちゃんはショートヘア。
けいこちゃんは元気で快活でショートヘアの似合う女性、というのがトレードマークであるように、夢ちゃんはおしとやかで亭主関白、優しいマドンナだからロングヘアが似合う女性、というイメージが固定していたのです。
子どもの頃から20年以上、そんなイメージを持っていたので本当にイメチェンなんてありえない!と思ったのだと思います。
しかし、田中と息子の元輝が公園で遊んでいるところに帰ってきた夢ちゃんは見事なショートヘア。
それも、ロングしか似合わないと思っていた私がおかしかった!と思うほど、バッチリとショートヘアが似合っていたのです。
それまでの夢ちゃんはいくつになってもママになっても、息子がある程度大きくなってもやっぱりマドンナなんだな、と思っていました。
幼さが残るというよりも、いつまでも皆からあこがれの視線を向けられて、何かあったらホイホイと助けてもらうような立場という感じがしたのだと思います。
それがショートヘアにしたとたん田中の奥さんでもなく、いつまでもきれいな夢ちゃんでもなく、あぁ元輝君のママなんだ!としっくり来たことに驚きました。
元輝や荒岩の娘・みゆきに絵本を読み聞かせているコマなど、なんで今までこういうママさんをしている夢ちゃんに違和感があったのかわかった!と思うくらい、ショートヘアの夢ちゃんはママ、という感じがして好印象でした。
しばらくして夢ちゃんはまたロングヘアに戻ったのですが、ショートヘアの時期を経たせいなのかママさんをしているシーンに違和感を覚えることは、ほぼなくなりました。
私自身はショートヘアで過ごした時期が長く、ロングにするまでも時間をかけたのであまりイメチェンをした記憶はありません。
でも、このエピソードでイメチェンってただ単に人に与える「見かけ」が変わるだけでなく、その人の内面とか役割を見せるのに一役買っているんだなあと感激しました。
もしできるならば、こんな素敵なイメチェンがしてみたいなと思います。