専門学校に通っていた頃の話です。
私の周りでは当時ショートカットが流行っていました。
友達の女の子は長くて肩より少し上、短くて襟足バッサリの前髪は眉上など珍しくなく、男の子のように短く切ってベリーショートにしていた子も何人かいました。
そんな中私は胸の下くらいまで髪の長さがあったのですが、あることをきっかけにバッサリ切ってイメチェンすることになったのです。
そのきっかけとは、人生初めての彼氏ができたこと。
恥ずかしい話ですが、当時の私はどちらかといえばおしゃれに疎い方で、髪を伸ばしていたのも特に理由があったわけではなく、カラーリングなどもしたことがありませんでした。
髪のアレンジと言えば、二つ結びが精一杯。
だけど彼氏が言った一言、「長い髪もいいけど短い髪も似合いそう」、彼は何気なく口にしたつもりだったのかもしれないのですが、その言葉がきっかけでバッサリ切ってみようかな?という気持ちになったのです。
美容室へは半年行って髪の傷んだ箇所を整えるだけだった私が、イメチェンの為にバッサリ&人生初のカラーに挑むことに。
短くと言ってもショートカットにはいろんな髪型があるので、美容師さんと相談して短く切るのが初めてならショートボブくらいで抑えようという話になりました。
髪色は雑誌のモデルさんを参考にし、オレンジ寄りの明るい色で染めてもらいました。
ずっと長い髪で生きてきたので、ハサミが髪に入る瞬間はまさにドキドキでした。
勢いで来てしまったけど、後悔しないかな?彼は気に入ってくれるかな?と、髪を切るだけなのにいろんなことを考えてしまって、期待と不安が胸の中でぐるぐるして、仕上がるまでは肩に力が入りっぱなしだったのを今でもよく覚えています。
前下がりショートボブにした為かカットが終わって鏡に映る自分を見ても不思議と違和感はなく、すんなりその姿を受け入れられました。
そして髪が減るだけでこんなに頭って軽くなるのか、と驚きもしました。
次にカラーが終わると自分が自分じゃないような感じはしましたが、美容師さんは素敵ですよと言ってくれて、初めてショートにして髪色も変えておかしく見えないか気にしていた私に少しの自信を与えてくれました。
後日会った彼には「びっくりしたけど可愛い、似合ってる」と言ってもらえ、とても嬉しかったですし、思い切ってバッサリ切って良かったな、と思っています。
そして何より、彼の一言がなければずっと髪を伸ばしたままで新しい自分に出会うこともなかったと思うので、そのきっかけを与えてくれた彼にも感謝しています。