小学校4年生ぐらいの時からセミロングの髪を後ろに一つに結んだ髪型でした。
何度もアレンジしたり、茶色に染めてみたりしたのですが、どうにも不器用なことと面倒くさがり屋なこととあって、結局いつもの髪形に戻ってしまうのでした。
しかし、二十歳のころにメガネショップでアルバイトしていた時のことです。
とても気に入った素敵なメガネフレームの新作が入荷されたのですが、どうにもわたしには似合いませんでした。
店員の中には、メガネをかけないけど買う人(コレクター)もいたので、飼うだけ買ってみようかなとも思いました。
しかし、お気に入りのメガネをかけた状態で、何気なく低い位置で結んでいた髪を少しアップにしてみたところ、ちょっとしっくりくる感じがありました。
もしやと思って鏡に髪の毛を短い感じに映したところ、普段の状態よりもずっと似合うことに気が付きました。
そこで思い切ってベリーショートくらいまでバッサリと短く切ってみました。
思った通り、そのメガネはショートカットが良く似合いました。
やっそくメガネを購入してわたしは御免悦だったのですが、それ以上に周りからは短くなった髪型が好評で、明るくなったとか、顔がすっきりしたとか言われました。
ただ、それまで髪の毛で隠していた顔がはっきり出てしまうようになったので、眉毛や産毛など整えて、もう少し目元のハッキリするメイクをするようにしました。
すると職場の人にはもちろん驚かれましたが、普段あまり会わない他店舗の人になると「初めまして」と言ってくる人もいるくらい様変わりしました。
またお客さんの反応も変わり、声をかけると要望を伝えてくださったり、おススメを聞いてくれたり、男性のお客さんにはお食事のお誘いをいただいたり、と今までにないことが起こりました。
接客業ってやっぱり見た目が大事なんだな、としみじみ感じました。
気に入ったメガネをかけたい一心で髪を切ったのですが、髪型に合わせたお手入れやメイクをしたことでオシャレ感がずっと上がりました。
ショートカットも容姿を褒められたのもそれまでにない体験だったので、思い切ったことをすると人生の違う面が見えるようで楽しかったです。