映画「あやしい彼女」は韓国映画のリメイク作品です。
主人公はなんと73歳のおばあちゃんなのですが、その彼女がある出来事をきっかけに、記憶や精神を保ったまま、20歳の可愛い女性に若返ってしまうという、ファンタジックなストーリーです。
あらすじだけ聞くと少し奇想天外ですが、おばあちゃん役の倍賞美津子さん、若返った女性役の多部未華子さんが、それぞれ魅力的に演じていて、見ている内に不思議な世界に吸い込まれ、終盤には幸せな気持ちにさせてくれる、後味のよい映画です。
さて、映画序盤で、主人公の女性がまだおばあちゃんだった時のヘアスタイルは、白髪まじりのカーリーヘア。
彼女は女手一つで、娘を一人前に育てあげた節約家で、それまで自分のファッションやヘアスタイルに、お金をかける余裕はあまり無かったのです。
しかしある時、多部未華子が演じる20歳の女性に転身すると、彼女はなけなしの貯金をはたいて、かねてからやりたかったことを次々と実行していきます。
まず彼女がしたのは、レトロ可愛いヘアスタイルへのイメチェンです。
その際にチョイスしたのが、オードリー・ヘップバーンのようなショートカットスタイル。
名作映画「麗しのサブリナ」のベリーショートや「ローマの休日」のショートボブで一斉を風靡したオードリーを彷彿とさせる、レトロかわいいヘアスタイルへと変貌を遂げ、洋服もその髪型に合わせてイメチェンしていきます。
このオードリー風のヘアスタイルにイメチェンした主人公(多部未華子さん)は、可愛らしい顔立ちと相まって、華やかな魅力が全開していきます。
短めに切りそろえた前髪とゆるいウエーブをかけた重めのボブが、物語や風景にもマッチしていて、とても素敵なのです。
主人公の見た目は20歳の女性になっているのですが、洋服の好みや精神はおばあちゃんのままなので、選ぶファッションは1960から70年代をイメージさせるものばかり。
しかしこれがオードリー風の髪型とよく似合っていて、今見るとむしろ新鮮で、とてもオシャレ感がありました。
映画の中で、夢を次々に実現させてこうと行動する主人公は、レトロなファッションとヘアスタイルとの相乗効果で、とても魅力的です。
ありきたりな髪型や髪色ではなく、少しレトロ感をプラスした個性的な髪型にイメチェンすると、この映画の主人公のように素敵な自分の発見につながるかもしれませんね。