1990年代に描かれた田村由美さんの漫画、『BASARA』の主人公である少女、更紗のバッサリイメチェンシーンが潔くて、とてもかっこよくて感動しました。
物語は高度な文明が滅び、暴君が圧政を敷いている日本が舞台で、砂に囲まれた白虎の村に、男女の双子が生まれました。
男の子にはタタラ、女の子には更紗という名前がつけられ、この日に生まれた子供は、やがて日本を救う星となるであろう、と預言者ナギに預言されます。
男の子であるタタラを「運命の少年」と村人達は特別な存在として注目し、期待します。
ある時、王族の赤の王の大軍が村に押し寄せ、国王に対して謀反を企てたとして、タタラは首を切られ、殺害されてしまいます。
村を焼こうとする赤の王、逃げ惑う村人達、迫り来る恐怖。
一刻の猶予もない中、とっさに更紗は、生前兄が残した「わたしがいない時はおまえがこの村を守るんだよ。
」という言葉に答える為、泣きながら、すごく長い、腰まであるような三つ編みをナイフでバッサリ。
「タタラはここに生きている。
殺されたのは妹の更紗だ。
」と、タタラを名乗り、村人を奮い立たせ、立ち上がります。
「ザン!」という音とともに、長いお下げを切り落とします。
更紗の髪は肩の長さぐらいになってしまいました。
このシーンはすごく鬼気迫るものがあって、「うわぁ、結構、切っちゃった!」と読んでいて、すごくドキドキしました。
これから男の子として、運命の子として、タタラとして、色んなものを背負って生きていこうとする更紗の覚悟が、カッコよくてしびれました。
その後、更紗はタタラになりすまし、男性的なワイルドな行動で、村人を率いていきます。
波乱万丈の運命に導かれていきます。
ただ村人においては、いくら双子でも普通は気づいているはずですが、タタラ様として更紗を慕います。
大人しい女性からワイルドな男性(?)へのイメチェン自体は大成功ですね。
私的には、髪が短くなった更紗も可愛くてキュートだなと思いました。